
この写真の鳥をハワイではコレア(kōlea)と呼びます。「コーレア」と発音します。飛びながら鳴くとき、その鳴き声がコーレア・コーレアと聞こえます。ハワイの鳥の名前は鳴き声が名前の由来である場合が多数あります。英語名はPacific Golden Ploverで、夏羽のときは黄褐色と黒の斑のような上部で、黄褐色が黒に映えて金色のように見えることからGolden、和名はムナグロで、夏羽のとき、顔から腹までの下部が黒いので名前の由来となりました。黒い部分の上に白い縁取りがあって綺麗です。左の写真のコレアは冬羽の姿です。
チドリ科で学名はPluvialis fulva、全長約24センチ、雌雄同色です。目が黒くて丸くてかわいい顔をしています。足が細長くて、食べ物を探しながら、ちょこちょこと早足で歩いては止まり、またちょこちょこと歩くという姿はとてもかわいらしいです。
毎年8月の終わりごろにアラスカやシベリアからハワイに渡ってきます。コレアは時速80-96キロ(50-60マイル)で長距離を飛ぶことができます。ハワイからアラスカやシベリアまでの距離は約4800キロ(3,000マイル)ですが、どこにも立ち寄ることなく50-60時間も飛び続けます。
ハワイのコレアは縄張りを持って餌場を守ります。毎年同じ固体が同じ場所に戻ってきます。一生同じ場所に戻ってきます。20年以上生きる個体がいるそうです。小さな群れをなして行動する固体もいますが、まだ縄張りを持っていない幼鳥かもしれませんし、毎年このような行動をとる成長の群れなのかもしれません。
通常シギやチドリの仲間は海岸に住みますが、ハワイではムナグロを海辺だけでなく、湿地、山側の草地、民家の芝生の庭、公園、学校の校庭、野球場、駐車場などでも見かけます。夜になると民家の屋根の上をねぐらにしている固体が多いようです。
8月の終わりごろにハワイに渡来して4月の終わりごろまでハワイで越冬します。中にはハワイよりも南のラパ・ヌイ(イースター島)やアオテアロア(ニュージーランド)など南太平洋の島々や、オーストラリアやアジア南部やインドで越冬するものもいます。コレアはアラスカやシベリアのツンドラで夏に繁殖します。2月になると北極圏に移動する時期が近づいてきまから、冬羽から夏羽に換わり始めます。完全に夏羽に変わった姿 は大変綺麗です。この時期になると、雌雄の違いが分かります。雄の胸元は真っ黒ですが、雌は部分的に黒い固体が多いようです。換羽をしない個体は、初めてハワイに飛来してきた若い鳥でが、次の年には換羽します。北極圏に移動する直前には、長距離にわたる移動に備えて体重が増えます。3月には110グラム程度だと、4月の終わりごろには180グラムまで重くなるそうです。筋肉も付きます。
いくつかの集合場所に集まり、集団でアラスカやシベリアへと移動します。ツンドラの繁殖場では、雄は広い縄張りを持ちます。毎年同じ固体が同じ場所を縄張りとします。雌は半分ぐらいだけが同じ場所に戻るそうです。地衣や草の葉などで地面に巣を作ります。卵は4つです。雛は離巣が早く、卵からかえってしばらくすると、自分で歩いて餌を探しに行くようになります。雛は親が食べる姿を観るけれども、雛は親に餌を与えてもらうことはないそうです。でも、親鳥は雛を天敵から守ります。この時期は1日中太陽が出ていますから、24時間餌を食べるので雛の成長は速いです。
夏の終わりになると、親鳥はツンドラを離れて南へ向かって移動します。幼鳥は何週間か後に移動します。幼鳥にとっては初めての移動なのですが、自分達だけで移動するそうです。どっちに向かえばいいのか、どこに行けば陸地があって、本能でわかるのでしょうか・・・ 毎年コレアがハワイの来るのを楽しみにしています。
Kōlea Watch


